「靖国神社御参拝の折」
神垣に 涙手向けて をがむらし
帰るをまちし 親も妻子も
大意:靖国神社の神垣に涙を手向けて拝んで居ることであらう、嗚呼それは戦場から帰るを待って居た将卒の親や妻や子等である、国のために戦死のなき骸となって神社に祀られた人々の親や妻や子等ではある、その心の察せらるゝことよ。
「庭訓」
たらちねの 庭のをしへは せばけれど
広き世にたつ もとゐとはなれ
大意:父母の教育を受くる家庭は、狭いけれども、その狭い処で教訓されたことが、やがて広い世間に立つ土台とはなるのであるから、家庭の教訓は大切のものである。