「述懐」
末つひに ならざらめやは 国のため
民の為にと わがおもふこと
大意:斯くしたら国は富むであらう、斯くしたら国は強くなるであらうと、日夜人民の為に心を砕いて、安かれとわがおもふ事は、どうして遂に成就せずに居やうか必ず成就するであろう、成就するに相違ない、との御意。
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ものまなぶ 道にたつ子よ 怠りに
まされるあだは なしと知らなん
大意:人の道を学ぶ子等よ何事でも怠るといふことは、自分の身の敵である、自分の身を殺す仇敵である、此敵に勝つやうに勉めなくてはならぬ、怠情に勝る敵はないと知ってくれよ。