今日10月26日(水)は「神紋」について②です。

今日10月26日(水)は「神紋」について②です。

神社における神紋の成立に関して、幾つかに分けることができます。

まず一つは、神社に縁深き神使や神木などの動植物、祭器具などを表したものが、神紋として用いられる場合で、熊野大社の八咫鳥(やたがらす)や大神神社の神杉を例としてあげることができます。

二つ目は伝説や伝承などに基づくもので、菅原道真を祀る天満宮の梅紋は、道真が生前に梅の花をこよなく愛でたという伝承により、神紋として用いられたものと言われています。

三つ目は家紋から転用されたもので、これは歴史上の人物をお祀りする神社に見られるものです。徳川家康をお祀りする東照宮では、徳川家の家紋である葵紋が、神紋となっています。

この他にも、神紋には神仏習合に関わるものや、天体気象に関するものなど、さまざまな文様が用いられており、人々の篤い信仰と歴史的背景を表す象徴と言うことができます。