今日9月27日(火)は「熨斗(のし)」についてです。

今日9月27日(火)は「熨斗(のし)」についてです。

熨斗(のし)とは、祝儀や贈答品などの進物に添えられる飾りのことです。熨斗紙(のし紙)と呼ばれる包装紙の右上側に配置されることが多く、水引(みずひき)と併用されることも多いです。

熨斗を印刷した包装紙を「熨斗紙」といい、熨斗が印刷された袋を「熨斗袋」といいます。

熨斗は、もともとは包装紙の上に貼る「干しあわび」を指す言葉であり、「熨斗鮑(熨斗あわび)」とも呼ばれていました。あわびは祭事で用いられる貝であり、それを貼ることで「神仏にお供えする」という意味が強調されてきました。現在の熨斗は、その名残がです。

熨斗の原型は熨斗鮑ですが、本物のあわびを調達するのは手間であり、紙によって代替されるようになりました。紙を折って作られた熨斗は「折り熨斗」と呼ばれます。今日では簡略化が進み、熨斗(折り熨斗)を熨斗紙に印刷して代替する形式が主となっています。

現代における熨斗には「改まった気持ちで贈り物を進呈する」という思いが込められた記号といえます。 熨斗はさまざまな贈答品に使われ、季節や行事をほとんど選びません。お中元や暑中見舞い、結婚や出世祝いにも熨斗は用いられます。